今年の中秋の名月は9月24日。
百名伽藍でもとても綺麗な満月を観ることができました。
十五夜の沖縄では、豊作を祈願して「ふちゃぎ」という縁起物のお餅を食べる風習があり、
当日、百名伽藍でもご夕食のデザートに、この「ふちゃぎ」をご用意させて頂きました。
古くから魔除けの意味合いを持つと信じられてきた小豆を、つぶさずにまぶすことで
当年の災難避けを祈願するものとされ、本土のお月見団子とはひと味違った趣がございます。
初めてご覧になるというお客様も多く、沖縄の十五夜の風情をお楽しみ頂けたのではないかと思います。
ところで、お月見といえば月に映る影が「うさぎの餅つき」に見えるというお話が有名ですね。
その由来は諸説あるそうですが、ここで一つご紹介します。
『昔、お腹をすかせた神様のために、動物たちが食べものを探しに出たところ、
唯一うさぎだけは食料を見つけることができず、自ら火に飛び込み神様の食べ物となります。
それを知った神様は哀れんでうさぎを月に祀り、永遠に姿を残すことに…』
可愛く餅つきをするうさぎからは想像もつかない、なんとも悲しい神話ですが、
続きには、月に映したうさぎが生き返ったというお話もあるそうです。
ちなみに外国ではうさぎが犬だったりライオンだったり…。
国によって、お月さまを舞台に様々な神話があるんでしょうね。
大昔から、人々の目にとまりそれぞれの想いで眺められていたお月さま。
百名伽藍でも、お客様それぞれに描く月が浮かんでいたのかもしれません。